~日本が誇る世界遺産~富岡製糸場

 

富岡製糸場は、上州富岡駅から徒歩15分のところにある、群馬県富岡市の中心部にある施設です。
明治5年(1872年)に操業を開始し昭和62年(1987年)までの115年間、高品質な生糸を生産し続け、日本の近代化だけでなく、絹産業の技術革新、交流などに大きく貢献しました。
平成17年(2005年)7月に国指定史跡に、平成18年(2006年)7月に主要建造物(東置繭所、西置繭所、繰糸所、首長館、蒸気釜所、検査人館、女工館、鉄水溜、下水竇及び外竇)が重要文化財に、平成26年(2014年)6月に世界遺産文化遺産に登録され、そして同年12月には、東置繭所、西置繭所、繰糸所の3棟が”国宝“となりました。
今回は、そんな歴史の深い、世界遺産・富岡製糸場にお伺いしました。
その様子をリポートしますので、ぜひ、お読みください。
(※今回製糸場の各施設を特別な許可を得て撮影していますが、一般の方が撮影できない場所もありますので、ご注意ください。)

 


目次

 

富岡製糸場とは?

 

富岡製糸場は、日本の近代化のために明治政府が設立し、明治5年(1872年)に操業を開始した、官営模範器械製糸場です。
江戸時代末期、外国への生糸の輸出が急増したことで需要が高まった結果、質の悪い生糸が大量につくられる粗製濫造問題がおき、諸外国から生糸の品質改善の要求、外国資本による製糸工場の建設要望が出されました。

明治維新後、政府は生糸の品質改善・生産量の拡大のため、洋式の繰糸器械を備えた官営の模範工場をつくることを決めました。
昭和62年(1987年)3月に操業を停止しましたが、建物は現在も当時とほぼ同じ状態で残り続けています。

富岡製糸場では、ぐんまちゃんパスポートを利用すると、売店で2,000円以上のお買い物をすれば、ステージに応じて缶バッジやガイドツアー無料券、あぶらとり紙がもらえます!
スタンプも1個取得できますので、スタンプ取得の際は、施設の方にお声掛けいただき、専用のタグプレート(QRコード)を読み取って下さい。

 

 

国宝に指定された3棟

 

2014年の12月、国宝に指定された、富岡製糸場の3つの施設を写真と共に紹介します。

 

 

【東置繭所(ひがしおきまゆじょ)】

 

(外観)

長さはおよそ104メートルの建物で、木の骨組みに煉瓦(れんが)で壁を積み上げて造る「木骨煉瓦造」という西洋の建築方式で建てられ、1階は事務所・作業場として使用し、2階は乾燥させた繭を貯蔵していました。
煉瓦の長い面と短い面を交互に積んだ「フランス積み」の技術を導入しています。
 

 

(東置繭所内部)

創業当初は、繭をしっかりと乾燥させる技術がなく、倉庫に貯蔵中も自然乾燥させる必要がありました。そのため建物に窓を多く設置し、風通しをよくしました。また、繭は風が直接あたるように当初は袋詰めではなく棚を作り、繭を棚上に並べおき貯蔵しました。
1階部分は現在コンサートや講演会などの様々なイベントにも使われています。
(※東置繭所の2階内部は、2019年12月末現在、特別公開中です。公開終了は未定。)
 

東置繭所内部は、かなり奥行きがあります。

 

【繰糸所(そうしじょ)】

(外観)

富岡製糸場の心臓部で、長さが約140メートルある建物です。
創業当初は電灯がなかったので、採光のために大きなガラス窓を設置しました。
屋根の上にもう一つ小さな屋根が付いており、これを越屋根といいます。
作業の際、繭を煮るのですが、作業場に大量の蒸気が充満してしまいます。
これを解消するために、越屋根を作り、蒸気を外に逃がすようにしていました。
 
 

 

(繰糸所内部)

繰糸所では、繭から生糸を取る作業が行われていました。
当時は、フランス式繰糸器300釜が設置されていましたが、現在は昭和41年以降に設置したニッサン製自動繰糸機が保存されています。
内部は、西洋の「トラス構造」という建築工法を採用することで、中央に柱のない大空間がつくられています。
トラス構造は、のちに学校の体育館にも採用されるようになりました。
 

 

【西置繭所】(にしおきまゆじょ)

東置繭所と同様2階は繭を貯蔵していた建物です。風通しを良くするため、東置繭所とは距離を離して建てられました。1階の北半分の東面は官営期に蒸気機関を動かすための石炭置き場として使われていため、東面には壁がありませんでしたが、最終的に昭和56年頃、煉瓦壁に改築されました。

現在西置繭所は保存修理工事中で、この1階北半分の壁は富岡製糸場で生産量がいちばん多かった昭和49年当時の設定にあわせ、木製ガラス戸に復原しています。
2020年10月以降に、1階・2階ともに見学できるようになります。
※1階は自由に見学できますが、2階は予約制となります。
 

 

その他の施設

 

(重要文化財 検査人館)
※外観見学のみ

生糸の検査などを担当したフランス人男性技術者の住居として建設されました。
のちに改修され、現在は事務所として使用されています。
2階は、「貴賓室」となっており、皇族や政府の役人が訪れた際に使用されていました。
暖炉前の装飾である大理石製のマントルピースは、ほぼ当時の状態で保存されているそうです。

 

(重要文化財 女工館)
※外観見学のみ

器械による糸取の技術を日本人工女に教えるために雇われた、フランス人女性教師の住居として、建設されました。
ベランダの天井は格子状に板が組まれており、当時の洋風建築の特徴を残しています。

 

重要文化財 首長官(ブリュナ館)
※外観見学のみ

指導者として雇われたフランス人ポール・ブリュナが家族とともに暮らしていた住居です。
建物はのちに、工女に読み書きや裁縫などを教える学校や宿舎として、利用されました。

 

 

ガイドツアーで場内を巡ろう!

 

富岡製糸場には、試験を通った約90人のガイドさんがいらっしゃいます。そのガイドさんと共に場内を回る40分ほどのガイドツアーを実施しています。
ガイドツアーでは、富岡製糸場の歴史はもちろん、こぼれ話、ここでしか教えてもらえない話などを聞くこともでき、自分たちで見学するだけでは分からない、気づけないことも教えてもらえます。

今後は、工女さんに焦点を当てたものなど、ガイドツアーの内容もいくつかバリエーションを増やしていくのだとか。
富岡製糸場を余すことなく楽しむためにも、ぜひガイドツアーに参加してみてくださいね!

 

 

家族でも楽しめる!ワークショップ

 

富岡製糸場の社宅群に「社宅76」という施設があります。
この社宅は、昨年の4月に展示・体験施設としてオープンし、蚕の生態展示、座繰り器による糸取り体験やワークショップ、昭和30~40年頃の社宅の生活をイメージした展示を行っています。

取材中にも、ご家族で糸取り体験を楽しんでいる様子が見られました。
お子様が体験しているところをご両親の方が見守っている様子にほっこりしてしまいました。

 

 

お客様へのメッセージ

 

今回の取材でご協力いただいた、富岡市役所 世界遺産観光部 富岡製糸場課の斉藤広さんから、富岡製糸場をご利用される方へのメッセージをいただきました。

「見学に来られるお客様の中には『これが富岡製糸場なんだー』と展示物を素通りされてしまう方も多くいらっしゃいますが、もったいないなというのが私たちの正直な思いです。
これから来られるお客様には、ガイドツアーや社宅76のワークショップなどもぜひ体験していただき、富岡製糸場について、もっと楽しく知っていただきたいと思っています。
また、現在、国宝『西置繭所』の保存整備工場が進められていますが、今年の春には工事も完了し、多目的ホールが誕生します。ここでは、結婚式やファッションショーを予定しておりますので、様々な方に活用していただきたいです。
今後もどんどん新しいことに取り組んでいきたいと考えておりますので、ぜひ富岡製糸場まで足をお運びください。」

(※西置繭所の特別公開開始は6月から、本格オープンは10月予定)
 

 

まとめ

 

富岡製糸場について、取材してきました。
生糸の大量生産を可能にしたことにより、かつて、一部の特権階級のものであった絹を世界に広め、豊かな生活や文化に貢献した富岡製糸場。
実際に訪れてみて、フランス人指導者が伝えた当時の技術や工女さんの生活の一部を確かめられた気がします。

教科書では知ることの出来ない魅力を肌で感じることができますので、その魅力を確かめに行ってみませんか?

 

富岡製糸場のことは、なんでも私たちに質問してくださいね。
ご来場お待ちしてます‼

 

施設情報

 

■開場時間: 09時00分~17時00分(最終入場 16時30分)
■休場日: 年末(12月29日~31日)
■見学料: 大人 1,000円 | 高校・大学生250円(要学生証) | 小・中学生 150円
■オプション料金
ガイドツアー 参加(解説員による解説) 大人:200円|中学生以下100円
音声ガイド機貸出し 200円
■団体料金
下記①②両方に該当する場合、団体料金が適用されます。
①見学について事前に予約を済ませている。
②20人(小学校就学前の者を除く)以上で見学する。
大人 900円|高校・大学生(要学生証)200円|小・中学生 100円
■団体オプション
解説員1名 3,500円|CG映像機器(スマートグラス)1グループ1,500円|音声ガイド機 200円
※料金等に関する詳細はこちら
■アクセス情報:
お車の場合
●東京から富岡市まで
練馬IC(関越自動車道)~藤岡JCT(上信越自動車道)~富岡IC(約65分)
電車の場合
●東京から富岡市まで
東京駅(上越・北陸新幹線)~高崎駅(乗換 上信電鉄)~上州富岡駅(約95分)
※その他詳細はこちら
 ■住所:〒370-2316 群馬県富岡市富岡1−1 TEL: 0274-67-0075
■公式HP:  http://www.tomioka-silk.jp/tomioka-silk-mill/

 

 

ぐんまちゃんパスポート特典情報

 

富岡製糸場では、ぐんまちゃんパスポートの利用でスタンプを1個獲得できます。
さらにパスポートをお持ちの方は、以下の特典をご用意しています!

 

パスポートステージ 特典内容
1stステージ(みどり) 売店で2,000円以上お買い上げの方に、
製糸場オリジナル缶バッジプレゼント
2ndステージ(あか) 売店で2,000円以上お買い上げの方に、
製糸場解説ガイドツアー無料券プレゼント
3rd ステージ(こげちゃ) 売店で2,000円以上お買い上げの方に、
製糸場解説ガイドツアー無料券&あぶらとり紙
プレゼント