
四万たむらは、JR中之条駅からバスで約40分、渋川伊香保ICから中之条方面へ車で約60分のところにある、創業約500年の歴史を持つ老舗の湯治宿です。
茅葺(かやぶき)屋根が特徴的であり、長い歴史のある宿で、年配のリピーターの方も多くいらっしゃいますが、最近では、学生のグループ旅行、女子旅、家族連れなど、幅広く訪れています。
今回は、そんな四万たむらにお伺いしてきました。
その様子をリポートしますので、ぜひ、お読みください。
目次
四万たむらとは?
たむらの祖・田村甚五郎清政が初めて四万に来たのは、室町時代永禄六年(1563年)。
山城で有名な岩櫃城(いわびつじょう)※1で、六代目城主斎藤越前守基国に家来として仕えていた時でした。
武田勢に攻められ、越後(現新潟県)から四万山中、さらに北上した城主斎藤の行く先を守るために、
殿(しんがり)※2を務めていた田村は四万の地に住み着きます。
その際、四万川から湧き出る温泉を発見し、湯宿を始めたのが四万たむらのはじまりです。
四万たむらでは、ぐんまちゃんパスポートを利用すると、1泊につきスタンプ2個取得(平日はさらに+1個)できます。
複数泊の場合は、泊数分のスタンプを取得できます。
※1岩櫃城=現在の東吾妻町にあった山城。
※2殿=軍の中で最後尾を担当する部隊
四万たむらの歴史を物語る玄関
まず目に飛び込んでくるのは玄関。
四万たむらのシンボルとも言える玄関は入母屋造(いりもやづくり)※1の茅葺屋根になっており、天保五年(1834年)に建て替えられました。
中に入ると、仁王像や龍の彫り物など、四万たむらに古くからある調度品※2が飾られており、当時のことを記した文書も残っているそうです。
玄関の様子を見渡すと、室町時代から続く四万たむらの歴史を物語っているように感じます。
※1入母屋造:上部が切妻造(きりづまづくり/本を伏せたような形状の屋根)、下部が寄棟造(よせむねづくり/前後左右四方向に傾斜している屋根)となる構造のこと。
※2調度品:日常生活において用いられる道具・家具。その他日用品のこと。
四万たむらのイチオシ~源泉蒸し風呂~
四万たむらのイチオシは、なんといっても源泉蒸し風呂。
お風呂の中に湧き出る源泉と蒸気を体の内外から浴びることで、血行がよくなり、心身ともに活力の源となるところが特徴です。
柔らかい泉質なお湯のため、赤ちゃんも安心して、ご利用いただけます。
アトピーの方や杖をついて来られた方が、「だいぶ楽になったよ」とおっしゃって帰ることも多いのだとか。
自慢の温泉の数々
「温泉三昧の宿」というように、四万たむらには自家源泉によるかけ流しのお風呂が7つあります。「日本三大胃腸病の名湯」の一つとしても数えられる自慢のお風呂をいくつかご紹介します。
〇注目の温泉 甍(いらか)の湯
四万たむらを代表するお風呂、甍の湯。
玉石を敷き詰めた浴槽の底から、源泉が湧き出ます。
湯船によってお湯の温度が分かれているため、お湯加減にあわせて、ゆったりとお風呂をお楽しみください。
〇一番人気! 露天風呂 森のこだま
目の前の滝を眺めながら入浴できる贅沢な露天風呂です。
辺りは森に囲まれ、鳥のさえずりや川のせせらぎを聴きながら四季折々の景観も楽しめます。
夜はライトアップされ、日中よりもさらに幻想的な雰囲気を堪能できます。
〇幻の湯 竜宮
四万たむらの中で、唯一の混浴野天風呂である竜宮。
川の水かさが増すとお風呂が水中に隠れてしまうことから「幻の湯」と呼ばれています。
タイミングよく入浴することができれば、四万の澄んだ空気はもちろん、夜は満点の星空を満喫できます。
四万たむらでのおすすめの過ごし方
四万たむらには、早めに到着して、広い館内や宿の周辺を散策しましょう。
しばらく散策したら、7つある温泉にのんびりと浸かってください。
足湯と飲泉所の利用もおすすめで、本を読んだり、パックをしながら足湯に入り、飲泉所のお湯を飲んで過ごすのもおすすめ。
飲泉所では、温泉卵を作って食べることもできます。
お客様へのメッセージ
今回の取材でご協力いただいた、四万たむらの女将 田村早代さんから、ご利用される方へのメッセージをいただきました。
「四万たむらは、温泉を大事にして、温泉を楽しんで、温泉で癒される。そんな宿を目指しています。
最低でも2泊すると、四万温泉のよさがわかると思うので、2泊以上して肌感覚で、そのよさを味わいに来てくださいね。
また、当宿は自然豊かな場所にあります。
風の吹く音、鳥の羽音やさえずりにしっかりと耳を傾けることができますので、そちらもお楽しみください。
明日の活力を蓄えにぜひ、当宿へお越しください!」
まとめ
四万たむらについてお伝えしてきました。
四万たむらには、リピーターのお客様が非常に多いということで、これは四万温泉の良さもさることながら、女将さんの気さくな人柄と気配りによるところもあると感じました。
その女将さんの雰囲気が、宿全体に良い影響を与え、お客様が何度も来たくなる宿となっているのではないでしょうか。
「温泉を大事にして」、「温泉を楽しんで」、「温泉で癒される」。
あなたも温泉三昧の宿・四万たむらを満喫しに来ませんか?

施設情報
■所在地 〒377-0601 群馬県吾妻郡中之条町大字四万4180 |
■TEL 0279-64-2111(代表)/FAX 0279-64-2270 |
■営業時間 チェックイン:15:00チェックアウト:11:00 |
■立ち寄り入浴 受付時間は午前10:00~15:00(17時まで入浴可能です。) 入浴料 一人 1,600円(税別) 小タオル・湯巡りスタンプラリー用紙が付いています。 バスタオルは500円(税別)、浴衣は500円(税別)で貸し出しがあります。 |
■アクセス情報 電車・バス:JR吾妻線中之条駅より四万温泉行き定期バス約40分終点四万温泉駅より徒歩3分 車:関越道渋川伊香保IC~国道17号~国道353号~中之条経由約60分 ※その他詳細はこちら |
■HP http://www.shima-tamura.co.jp/ |
ぐんまちゃんパスポート情報
四万たむらでは、ぐんまちゃんパスポートの利用で1泊につきスタンプを2個獲得できます。
パスポートステージ | 内容 |
1stステージ(みどり)
2ndステージ(あか) 3rd ステージ(こげちゃ) |
ぐんまちゃんパスポートの特典を利用すると、1泊につきスタンプ2個取得(平日はさらに+1個)できます。
複数泊の場合は泊数分スタンプ取得できます。 スタンプ取得の際は、宿泊施設の方にお声掛けいただき、専用のタグプレート(QRコード)を読み取ってください |